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シニアの方必見!エンディングノートの書き方を徹底解説!遺言書との違いは?

終活は人生の終わりを迎える準備として、誰にとっても大切なステップです。その一環として注目されているのが「エンディングノート」です。エンディングノートの存在は知っているものの、「実際にどのように書けば良いのか分からない」という方が多くいるのではないでしょうか。

この記事では、エンディングノートの書き方や遺言書との違いについて詳しく解説します。エンディングノートに興味のある方や終活を始めたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

高齢者におすすめのエンディングノートとは?遺言書との違いも解説

エンディングノートとは、高齢者の方が人生の最期を迎える前や亡くなった後で家族が困ったり負担になったりすることを避けるため、介護や葬儀、相続などに対する自身の考えや手続きに必要な情報を残しておくものです。別名「終活ノート」と呼ばれることもあり、終活の一環として取り組むことが一般的です。

ここで、「遺言書と何が違うの?」と疑問に感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

結論から言えば、エンディングノートと遺言書は別物です。エンディングノートと遺言書には以下のような違いがあります。

項目遺言書エンディングノート
法的拘束力ありなし
形式あり自由
内容遺産・相続がメイン自由
保管方法決まりがある自由

遺言書に書かれた内容には法的拘束力(法律上、強制される力)がある一方、エンディングノートに書かれた内容には法的拘束力がありません。例えば、遺言書に「息子Aに自宅を相続する」と書かれていたら、原則として自宅は息子Aが相続します。一方、エンディングノートに同じ内容が書かれていても、息子Aが相続しなければならないわけではないため、娘Bや配偶者Cが相続することも可能です。

また、遺言書では形式や内容に法的な要件が定められています。例えば、公証人による証書の作成が必要であったり、遺言者の署名・捺印が求められたりします。また、遺言書を自筆で書く場合には、全文を自筆で記入し、日付や署名を記入することが求められるのです。このような要件を満たすことにより遺言者の意思が法的に確認され、相続に関する明確な指示が法律に基づいて実行されます。

一方、エンディングノートは、形式や内容に関する決まりがないため、自分の自由なスタイルで記入できます。たとえば、自分の思い出や家族へのメッセージ、葬儀や医療に関する希望など、個人的な感情や希望を自由に表現できます。このため、エンディングノートは主に家族へのメッセージや意思の伝達、生活に関する参考情報を提供するものであり、法的な効力を持つ遺言書とは役割が異なる点を理解しておきましょう。

高齢者がエンディングノートを書くメリット

高齢者がエンディングノートを書くメリットとして、以下の5つが挙げられます。

  • 家族や身の回りの人の負担を減らせる
  • 安心感につながる
  • 家族に希望を伝えられる
  • 人生を振り返るきっかけになる
  • 今後の人生を見つめ直すきっかけになる

家族や身の回りの人の負担を減らせる

高齢者が自分の意思や希望をエンディングノートに書き記しておくことで、万が一の際に家族や身の回りの人が受ける精神的・経済的負担を大幅に軽減できます。特に、緊急時や判断が求められる状況で、家族がその場で苦渋の決断をしなくても済むのはエンディングノートを書く大きなメリットの1つです。エンディングノートに基づいて対応してもらうことで、家族がスムーズに対処できるようになるでしょう。

安心感につながる

エンディングノートを作成することで、自分の最期についての希望や考えを整理し、家族や大切な人に伝えられます。自分の意思が尊重されることへの安心感が得られ、緊急時や突然の事態にも備えられる心の準備ができます。また、後悔や不安を減らすことで、穏やかな心持ちで日々を過ごせる点も大きなメリットの1つです。

家族に希望を伝えられる

エンディングノートは、最後の願いや希望を家族に確実に伝える手段となります。たとえば、自分の葬儀の形や財産の分配方法、臓器提供の意思など、自分の大切な想いを具体的に書き残すことで、家族が迷うことなく判断できるようになります。また、話しにくいことも書面で伝えることにより、家族間のコミュニケーションのきっかけにもなるでしょう。

人生を振り返るきっかけになる

エンディングノートを書く過程は、過去の出来事や大切な人との思い出を振り返る良い機会となります。自身の人生を冷静に見つめ直し、成功や失敗を改めて感じることで、心の整理がつき、感謝の気持ちや達成感を持てるでしょう。

今後の人生を見つめ直すきっかけになる

エンディングノートを書くことで、これからの人生をどう生きるか考える時間が持てます。残された時間を有意義に過ごすため、具体的な目標を立てたり、やり残したことを見つけたりできる可能性があります。日々の生活に前向きな意味を見出し、悔いのない人生を送るための計画や行動を起こすきっかけが得られるでしょう。

エンディングノートに記入する内容を項目別に解説

「エンディングノートに記入する内容は自由だから好きに書いて問題ない」と言われても、何を書けばよいのかわからない場合がほとんどでしょう。そこで、ここでは、一般的にエンディングノートに書いておいたほうが良い内容を12個紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

  • 自分の基本情報
  • 遺言書の有無
  • 家系図・親族図
  • 財産・資産
  • ペット
  • 介護・終末期医療
  • 葬儀・お墓・埋葬
  • デジタル財産
  • ローン・定額制のサービス
  • 友人・知人の連絡先
  • 家族・親族・友人などへの感謝のメッセージ
  • 自分史

①自分の基本情報

エンディングノートには、基本的な個人情報を記入します。具体的には、次のような項目を記入すると良いでしょう。

  • 氏名
  • 生年月日
  • 住所
  • 電話番号
  • 血液型
  • 戸籍や保険証の番号
  • マイナンバー
  • パスポートなどの重要書類の保管場所

このように、自分の基本情報を記入しておけば、緊急時や最期の時に必要な情報を家族や関係者が簡単に確認できるようになる上、必要な手続きがスムーズに進められるようになるでしょう

②遺言書の有無

遺言書の有無や保管場所も書くようにしましょう。遺言書は、財産分与や相続に関する意思を明確に伝える法的な文書です。自身の亡くなった後は遺言書に沿って遺産分割をはじめとする手続きを進めてもらうため、遺言書があるかどうか、ある場合はどこに置いたのかを伝えておくことが必要です。遺言書を作成していない場合でも、エンディングノートに財産分与や相続に関する希望を記すことで参考にしてもらえる可能性があるでしょう。

③家系図・親族図

家系図や親族図をエンディングノートに記入することで、親族関係を明確に伝えられます。家族のつながりが可視化され、遺産相続や葬儀の際に誰に連絡すべきかが一目で分かるようになります。特に、遠縁や疎遠な親戚との関係は、遺産分割協議などの手続きがスムーズに進む助けとなるため、書いておくことがおすすめです。

④財産・資産

自分が所有している財産や資産をエンディングノートに記入することは、家族や相続人にとって非常に重要です。具体的には、不動産や預貯金、生命保険、株式、貴金属などが挙げられます。また、銀行口座や証券会社、保険契約の詳細、金庫や重要書類の保管場所なども明記しておけば、財産の把握が容易になり、相続手続きがスムーズに進むことが期待できるでしょう。

⑤ペット

飼っているペットがいる場合、その世話や引き取り先の希望をエンディングノートに記入しておくことが大切です。ペットの健康状態や食事の好み、日常的なケアの方法、かかりつけの獣医師など、細かな情報を残しておくと、家族が適切に対応できます。ペットは家族同然であるため、最期まで幸せに過ごせるように配慮するようにしましょう。

⑥介護・終末期医療

介護や終末期医療に関する希望をエンディングノートに書いておくことは、家族だけでなく医療関係者にとっても大いに役立ちます。たとえば、延命治療を希望するか、またどのような介護施設や在宅介護を望んでいるかなどを具体的に書くことで、自分の意志に基づいたケアが提供されるようになります

⑦葬儀・お墓・埋葬

葬儀の形式やお墓の場所、埋葬方法など、最期の儀式に関する希望を具体的に記すことで、家族が適切に準備できるようになります。宗教的な儀式を望むか、どのような葬儀を希望するか、お墓をどうするかなどを明確にしておくと、家族の負担が軽減されます。遺影や好きな花、音楽などの詳細な希望も記入すると良いでしょう。

⑧デジタル財産

インターネット上のアカウントやクラウドサービス、SNS、メールアドレスなどのデジタル財産も重要な情報です。エンディングノートにこれらのログイン情報やパスワード、アカウントの処理方法(削除、継続など)を記入しておくことで、家族が適切に対応できるようになります。また、重要なデータや写真の保管場所も明記しておくと良いでしょう。

⑨ローン・定額制のサービス

自分が契約しているローン定額制のサービスについての情報をエンディングノートに記入しておくことで、支払いの継続や停止の判断がスムーズにできます。これをすることで、家族が後処理に困ることを防ぎ、不要な支払いを避けられるでしょう

⑩友人・知人の連絡先

大切な友人や知人の連絡先をエンディングノートに記入しておくことで、家族が連絡すべき人々をすぐに特定できるようになります。特に、親しい友人や同僚、趣味の仲間など、自分が大切にしてきた人々に対する連絡を確実に行うためにも、詳細な情報を残しておくことが大切です。連絡の際に伝えたいメッセージも併せて書くと良いでしょう。

⑪家族・親族・友人などへの感謝のメッセージ

エンディングノートには、家族や親しい友人、親族への感謝の気持ちを伝えるメッセージを記しておくことも大切です。生前に言えなかった感謝や愛情の表現が、残された人々の心を慰め、絆を再確認する機会となります。自分の人生に関わってくれた人々への最後のメッセージとして、心のこもった言葉を残すことで、心温まる形で別れを迎えられるでしょう

⑫自分史

エンディングノートには、自分史としてこれまでの人生の歩みをまとめられます。生まれ育った場所、学校や職場での経験、家族との思い出や達成したことなど、自分にとって大切な出来事を書き残すことで、家族や次世代に自分の歴史を伝えられます。自分史を通じて、人生の意味や価値を再確認し、後世にメッセージを残すことが可能です。

エンディングノートを書くコツ

エンディングノートをスムーズに書くために、以下の3つのコツを意識してみると良いでしょう。

  • 書きやすい内容から書く
  • 自分の気持ちを書いてみる
  • 家族と相談しつつ書き進める

書きやすい内容から書く

エンディングノートは、すべてを一度に完璧に書く必要はありません。まずは「自分の基本情報」や「家族や友人への感謝の気持ち」など、書きやすい項目から始めることがおすすめです。難しい部分は後回しにし、少しずつ書き進めることで、プレッシャーを感じることなくスムーズに進められます。書くこと自体が重要なので、空欄があっても問題ありません。最初から完璧を目指す必要はないということを念頭に置いて、書きやすい内容から書き進めてみてください。

自分の気持ちを書いてみる

エンディングノートに何を書けばよいのかわからないという方は、とりあえず自分の気持ちを書き出してみてください。具体的には、家族や友人への感謝や思い出、自分が大切にしている価値観などを素直に記すことで、ノートをより個人的で心のこもったものにできます。感情や考えが整理され、心の負担が軽くなると同時に、家族に自分の思いを伝える手段としても役立てられるでしょう。

家族と相談しつつ書き進める

エンディングノートは、自分ひとりで書くのではなく、家族や信頼できる人と相談しながら進めることが大切です。介護や葬儀、財産分与などについては、家族の意見や希望を聞きながら決めることで、後々のトラブルを防ぎ、皆が納得できる内容にできます。また、話し合いを通じて家族との絆が深まり、エンディングノート作成がスムーズに進むでしょう。

エンディングノートを書く際に注意すべき点

エンディングノートを書く際に注意すべき点として、以下の2つが挙げられます。

  • エンディングノートには法的拘束力がない
  • 金融機関口座の暗証番号は記入しない

エンディングノートには法的拘束力がない

エンディングノートは、自分の希望や意思を記録するための大切なツールですが、法的な拘束力はありません。例えば、財産分与や相続についての内容は、遺言書のように法的効力を持つものではなく、家族や関係者が参考にするために用いられます。そのため、エンディングノートに書いた内容通りに財産分与が行われるとは限らず、自分の想像していたような最期を迎えられない可能性があります。もし、相続や遺産分割に関して法的拘束力を持たせたい場合は、正式な遺言書を公証人や弁護士の協力を得て作成しなければいけません。

金融機関口座の暗証番号は記入しない

エンディングノートには、銀行口座やクレジットカードの暗証番号やパスワードは記入しないように注意が必要です。もしエンディングノートを紛失し、これらの情報が第三者に知られると、不正利用されるリスクが高まります。エンディングノートは、個人の意思や希望を記すためのものですが、セキュリティ面も考慮し、金庫や安全な場所に別途保管することが大切です。金融機関の情報は控えるか、安全な方法で管理しましょう。

エンディングノートを書いた後にすべきこと

エンディングノートを書いた後にすべきこととして、以下の2つが挙げられます。

  • 定期的に内容を見返す
  • 家族に保管場所を伝える

定期的に内容を見返す

エンディングノートは一度書いたら終わりではありません。時間が経つと、生活状況や希望が変わることがあります。定期的にノートの内容を見返し、必要に応じて更新することが重要です。例えば、家族構成の変化や財産の状況、医療に関する意向などが変わった場合、その都度エンディングノートに反映させることで、常に自分の最新の希望や状況を家族に伝えられます。何度書き直しても問題ないため、定期的に内容を見返し、必要があればその都度書き直すようにしてみてください。

家族に保管場所を伝える

エンディングノートは、家族がその内容を確実に把握できるよう、適切な保管場所を伝えることが重要です。ノートをどこに保管しているか、家族や信頼できる人に知らせておくことで、必要な時に迅速にアクセスでき、手続きや対応がスムーズに進むでしょう。また、保管場所については、安全性も考慮し、鍵のかかる引き出しや金庫などに保管することをおすすめします。家族に保管場所を伝えておくことで、後のトラブルを防ぎ、安心してエンディングノートを活用できます。

エンディングノートの記入と一緒にしておきたいこと

エンディングノートを書くだけでも十分意味がありますが、次にあげた5つのことと一緒に行うことで、より効果的な終活ができるでしょう。

  • 遺言書の作成
  • 任意後見制度・家族信託等の利用
  • 身辺整理
  • 遺影の撮影
  • お墓の準備

遺言書の作成

前述のとおり、エンディングノートは個人的な希望や意志を記録するためのものであり、法的な効力はありません。正式な遺言書を作成することで、財産の分配や相続に関する自分の意志を法的に確定できます。遺言書は公証人によって作成され、法律に基づいた形式で書かれるため、トラブルになった際の重要書類として活用できます。自分の意志を確実に伝え、法的にも保護されることが保証されるために、エンディングノートと合わせて遺言書を作成しておくことがおすすめです。

任意後見制度・家族信託等の利用

エンディングノートを書く際には、将来の自分の意思決定や資産管理についても考えておくと良いでしょう。任意後見制度や家族信託などの制度を利用することで、認知症や判断能力が低下した際にも、あらかじめ選んだ信頼できる人に財産管理を任せられます。これらの制度は、将来の生活や財産管理を円滑にするための手段であり、エンディングノートと併せて計画しておくと、安心して生活できるでしょう。

身辺整理

エンディングノートを作成する際には、身辺整理も重要なプロセスです。まず、家族が後で遺品整理に悩むことのないように、家の片付けを行い、不要な物や書類を処分しましょう。次に、データ整理を行い、パソコンやスマートフォンのデジタルデータを整理します。重要な書類や写真は、わかりやすく保存し、不要なデータは削除しておくと良いでしょう。最後に、連絡先整理を行い、家族や友人の連絡先を一覧化しておくことで、家族が必要な連絡をスムーズに行えるようになります。身辺整理を通じて、家族への負担を軽減し、心の整理も進められるため、エンディングノートの記入と併せて行うことがおすすめです。

遺影の撮影

エンディングノートには、自分の意志や希望を記入するだけでなく、遺影の準備も検討しておくと良いでしょう。自分が納得する遺影を撮影しておくことで、葬儀や告別式での見栄えがよくなり、家族が後悔したり悩んだりすることを避けられます。撮影する際は、自分の好きな服装や背景、撮影スタイルなどを考慮して、満足のいく遺影を残せます。エンディングノートと合わせて遺影の準備をすることで、より準備が整った形で最期を迎えられるでしょう。

お墓の準備

お墓の準備もエンディングノートと合わせて考えておくと、家族の負担を軽減できます。自分が希望するお墓の形式や場所を決めておくことで、家族がその意思を尊重して準備を進められます。墓地の購入や設計、埋葬の方法についても考えておくと良いでしょう。また、事前にお墓の契約や費用の支払いについても確認し、必要な手続きを進めておくと、後の手続きがスムーズになります。

まとめ

エンディングノートは、人生の終わりに向けて自分の希望や意志を家族に伝えるための便利なツールです。遺言書とは異なり法的な効力はありませんが、心の整理や家族へのメッセージを残すために非常に役立つため、ぜひ書きやすい内容から書き始めてみましょう

もしエンディングノートの書き方に不安がある方は、一般社団法人リーガルライフサポートにご相談ください。リーガルライフサポートでは、エンディングノートの記入も含めた終活に関する相談についてトータルサポートしております。フリーダイヤルやお問い合わせフォームから無料相談を受け付けています。また、ご相談いただいた方全員にエンディングノートを無料でプレゼントしておりますので、ぜひこの機会にお気軽にご相談ください。

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